はじめに:あなたの不安、僕も同じでした
将来のお金のことを考えると、漠然とした不安がよぎる…。そんな経験はありませんか?
NISAやiDeCoが当たり前になった今、次のステップとして、インフレにも強い「現物資産」、つまり不動産に興味を持つ方が、本当に増えてきたなと感じます。
でも、いざ始めようと考えても、
「何千万円もする買い物だ、失敗したらどうしよう…」
「怪しい業者に騙されたくないし、何から学べばいいんだ…」
その不安、痛いほど分かります。
こんにちは。不動産と法律のライター、しおうです。
僕も、皆さんと同じように将来を考え、気づけば不動産と法律の世界にどっぷりと浸かってきました。宅建士をはじめ、賃貸やマンション管理、そして法律手続きの知識(行政書士試験合格)まで、複数の武器を手に入れてきました。
この記事では、そんな僕の知識を総動員して、「不動産投資って、結局なんなの?」という基本のキから、初心者の方がつまずきやすいポイントまで、できるだけ専門用語を使わずに、本音で語っていきたいと思います。
そもそも「不動産投資」って、どんな仕組み?
誤解を恐れずに言えば、不動産投資は、あなたがオーナーとなって、マンションの1室という名の「金のニワトリ」を育てる冒険のようなものです。
想像してみてください。あなたが買ったその一部屋が、かわいい「金のニワトリ」になる。
このニワトリは、あなたが会社で働いている間も、友人と食事をしている間も、ぐっすり眠っている間も、毎日せっせと金のタマゴ、つまり「家賃(インカムゲイン)」を産んでくれます。
この毎月の家賃収入こそが、不動産投資の最大の魅力であり、基本の戦略になります。
もちろん、大切に育てたニワトリを、買った時より高く売ることで利益(キャピタルゲイン)を得る、という戦略もありますが、これは少し上級者向け。まずは、この毎月コツコツとタマゴを産んでもらうことを、目指しましょう。
なぜ、不動産投資は「人生のお守り」になると言われるのか?
多くの人が、この「金のニワトリ」を育てたがるのは、家賃収入以外にも、人生を支えてくれる心強いメリットがあるからです。
- ① 私的年金になる
今の年金制度だけで、本当に安心して老後を迎えられるだろうか…と誰もが感じる時代です。家賃収入は、そんな不安を和らげてくれる、もう一つの年金になってくれます。 - ② 生命保険の代わりになる
これは、見落とされがちですが、最強のメリットの一つです。ローンを組むと「団体信用生命保険(団信)」に入ります。もしオーナーであるあなたに万が一のことがあっても、残されたご家族は、ローン返済の義務なく、その不動産と家賃収入を手にできるのです。 - ③ インフレに強い
物価が上がると、現金の価値は相対的に下がってしまいます。一方、不動産のような「モノ」の価値や家賃は、物価に合わせて上昇する傾向があります。あなたの資産を、インフレから守ってくれる、強力な盾になるわけです。
もちろん、いい話ばかりじゃない。4つのリスクとの向き合い方
光があれば影もあるのが投資の世界。始める前に、きちんとリスクも直視しておきましょう。
- 一番の心配事、それは「空室」
「金のニワトリ」がタマゴを産んでくれなくなったら…と考えると、夜も眠れなくなってしまいそうですよね。だからこそ、多くの人が「住みたい」と思うような、需要の高いエリアを見極める「目」が何より大切になります。 - その他のリスクたち
建物が古くなれば、家賃は少しずつ下がっていきます。金利がもし上がれば、ローンの返済額が増える可能性だってあります。そして、日本で暮らす以上、地震や火災といった災害のリスクもゼロにはできません。
でも、安心してください。
これらのリスクは、正しい知識で備えることで、その大部分をコントロールすることができます。
例えば、災害には火災保険や地震保険で備える、というように。
じゃあ、初心者は何から狙えばいいの?
では、最初の「金のニワトリ」は、どんなものがいいのでしょうか。
いきなりニワトリ小屋(一棟アパート)を丸ごと買う、というのは少しハードルが高いかもしれません。
そこで多くの方が最初に選ぶのが、「中古のワンルームマンション」のような、比較的小さな一室(区分マンション)です。
都心部など、一人暮らしの需要が大きいエリアなら、空室リスクを抑えやすいですし、何より、比較的手の届きやすい価格で始められるのが魅力です。
焦りは禁物。不動産投資を始める「最初の5ステップ」
「よし、やるぞ!」と気持ちが高まっても、すぐに不動産屋さんへ駆け込むのは少し待ってください。石橋を叩いて渡るくらいの慎重さで、以下のステップを踏んでみてください。
- まずはインプットから。
本を2〜3冊読んでみましょう。それだけで、世の中の「おいしい話」に騙される確率はぐっと減ります。 - 自分と向き合う。
「何のために」「いくらくらい」欲しいのか、自分の目標を紙に書き出してみましょう。ゴールがなければ、正しい道は選べません。 - パートナーを探す。
信頼できる不動産会社の担当者という「冒険のパートナー」を見つけ、自分の目標を正直に話してみます。 - 物件を見に行く。
書類上の利回りだけでなく、自分の足で街を歩き、部屋の空気を感じてください。データと現実のギャップに気づくはずです。 - 覚悟を決める。
金融機関の融資審査という「最後の関門」を突破したら、いよいよ契約です。オーナーとしての冒険が始まります。
最後に
ここまで長い文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。
不動産投資は、決して「楽して儲かる」魔法ではありません。
むしろ、一つの会社を経営するような、長期的な視点が必要な「事業」です。
だからこそ、面白い。
そして、あなたの未来を支える、何より頼もしい資産になり得ます。
この記事が、あなたの未来を豊かにする、素晴らしい一歩となることを、心から願っています。
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